広縁には、春夏秋冬、朝昼夜、違った楽しみ方がある

千葉県佐倉市 Yさん

ジャパネスクハウス「程々の家」 / 延床面積107.10m2 / 3LDK+オープンスペース / [ 総合展示場「BESSスクエア」 ]

マンションから「程々の家」へ
DNAが呼び覚ました和の暮らし

もともとマンションにお住まいで「一戸建てを買うことなんて、全く考えていなかったんです。」というYさんご夫妻。 ある日、ふと届いたDMの中に、「程々の家」の小さな写真が入っていて、それになんとなく惹かれたという。

「買う気はないけれど、ちょっと見に行ってみるか」と思い、BESSスクエアに。 「もともとは、例えば旅行に行くときでも、古い民家みたいな宿に泊まったり。 だから、古いものとか、そういうテイストは好きでしたね。これってやっぱり、日本人のDNAかな?」というご主人。

古民家を思わせる、リビングの照明。
こういう細やかなこだわりは、家の中の至るところに。

そういう素地があったからか、見てすぐに「程々の家」に感覚が合ったという。 「たまに、玄関のところに蜘蛛の巣が張るんだけれど、それも意外と雰囲気が良いんです。」という感覚は、まさに和の趣を極めた“達人”だ。

ご主人が「蜘蛛の巣も雰囲気」という玄関。
梁と柱が露になった小屋根がかかり、趣深い印象。

「鏡があると、そこに格子戸が映りこんで、どこにいても格子戸の良さを感じられるんです。
それに、家の中を少し明るくできるんです。」と奥様。

家の中には、落ち着く場所がたくさん
和のテイストを上手く活かす

もともと、アンティークの家具がお好きだったというYさん。 家の中には、いたるところに雰囲気の良い家具がちりばめられている。それぞれ違う時代に買い揃えたものだが、筋の通ったセンスで選ばれているため、「程々の家」にぴったりとはまっている。

落ち着いた空間に鮮やかな花が映える。
まるでギャラリーのような廊下。

「展示品を譲ってもらった」という古時計は、チクタクと古めかしい音を出す。
その音も、この家の雰囲気を一段と趣深くしている。

「一番好きな場所は、やっぱりリビングのソファかな。夜になったら間接照明にして、リラックスするんです。」とYさん。

リビング・ダイニングは、高い吹き抜けのある気持ちの良い空間。
家具もしっくり馴染み、ご夫妻が「落ち着ける場所」というのも頷ける。

また、2階の一部屋はご主人の書斎。「会社の同僚なんかが訪ねてくると、『社長室みたいだね』なんて言われます。

梁がリズムよく走る、高い天井の書斎。

ここは仕事をするというよりも、考えごとをするためのスペースかな。寝室よりも広い部屋を書斎に使ってしまって、ちょっと贅沢だったかな。」 奥様も、「夫が書斎にいるときは、私も一緒に、このソファでお茶を飲んだりしています。」と、落ち着く場所は一緒のよう。

書斎の一角でくつろぐご夫妻。
手にしているのは、この家の写真を集めたアルバム。お二人の家への愛着が伺える。

「ロフトは、この家でもけっこう好きな場所ですね。」とご主人。「僕は、ここでは何をするんでもないけれど、音楽を聴きながら寝転ぶのが好きかな。」奥様も、「私は、ここでストレッチしたり。」

ロフトで寛ぐご夫妻。
ロフトの隅に置いてあるオーディオでかける音楽は、吹き抜け空間を通して家全体に行き届くという。

なぜ居心地が良いのか訊ねてみると、「吹き抜けに面している心地よさと、この梁の感じが良いのかもしれない。これがデザインのポイントだと思います。」「リビングを見下ろす景色も良いんです。」と、何でもない空間を楽しんでいるご様子。

吹き抜けから見下ろすリビング。
ここにいると、格子戸からの柔らかい光が、時間とともに移ろう様子がよく分かる。

広縁を中心に広がる暮らし

ご夫妻の暮らしの中では、広縁も重要な意味を持っている。 「広縁は僕が一番好きな場所ですね。」春夏秋冬、朝昼夜、それぞれ違った趣があるという広縁。 「ここでコーヒーや煙草を愉しみながら、ゆっくり過ごすひと時が最高のリラックスタイムです。」 また、「近所のみんながきたときは、ここでサンマを焼いたりね。キッチンと広縁がつながっているから、それも便利かもしれない。」と、広縁は何かと暮らしの中心にくるようだ。 広縁の縁にも、鉢植えがたくさん。「以前はサボテンも枯らしてたんですけど、今は少しずつ鉢を増やしています。」という奥様の言葉の通り、色とりどりの鉢植えが広縁を彩っている。

神社などにも似た風格を感じさせる縁側。
広縁とつながった気持ちの良いスペース。

「この家に来てからは、圧倒的に2人でいる時間が増えましたね。 マンション時代は、休日になると『出かけなきゃ!』と、せっせとゴルフに行ったり、買い物にいったり。」「今は休んでいるけれど、絵画や工作とか、これからもいろんなことにチャレンジしていきたいですね。」とご主人。 奥様も「私は和風な暮らしにもっと興味が沸いてきました。和服の着付けをやっていて、実家から着物を持ってきて楽しんだりしています。」と、ご夫妻の暮らしは、ますます充実していきそうだ。

「外からの視線が遮断されているからかな、広縁は本当に落ち着くね。」とご主人。