小さな「栖」から大きく広がる、ふたり暮らしの新たなかたち
Iさんご家族
エリア:長野県
シリーズ:栖ログ M40
家族構成:2人
平屋のログハウス「栖ログ」にひとめぼれ
長野県の中央部、山に囲まれた高原に、絵本の中から飛び出してきたような赤い屋根のログハウス「栖(すみか)ログ」が佇んでいます。今回お話をうかがったのは、この家の主である Iさんご夫妻。サーフィンと旅行が大好きという、アクティブなおふたりです。
子どもの頃から、ログハウスに憧れがあったという夫の正彦さん。市街地にあるアパートで、後に妻となるてるみさんと一緒に暮らしていたとき、たまたま通りかかったBESSの展示場、LOGWAYにふらりと入ったことが、BESSとの出会いでした。
「LOGWAYでは、住んでいるような感覚で、ログハウスの暮らしを体感できました」と正彦さん。もともとログハウスには興味がなかったというてるみさんも、「木の匂いや落ち着いた雰囲気がいいなあと思って。まだ建てるかどうかわからないのに、『あの家具はここに置くのがいいかな』なんて、夫と盛り上がったんですよ」と振り返ります。
ログハウスの魅力に目覚めた Iさんご夫妻。いろいろなタイプの家を見てみたいと、長野県内だけでなく、金沢や静岡など全国のLOGWAYに足を伸ばしたそうです。
「そんなときに、栖ログが誕生したと教えてもらったんです。2人暮らしだから、平屋がちょうどいいと思っていたんですよね。カタログを見て、ひとめぼれしました」(てるみさん)
「栖ログのデザイナーのインタビュー動画を見て『やっぱりここがいい』と確信しました。建てて終わりではなく、棚をつけたり家具を作ったり、自分たちでDIYできそうな家だなあって。山小屋みたいな外観も、ぷかぷか煙を吐き出す煙突もかわいいですよね」(正彦さん)
夫婦2人暮らし。M40は、すべてにおいて「ちょうどいい」
栖ログを建てると決めたことをきっかけに、入籍したというおふたり。「新しい家で、一緒にスタートしたいと思って」と顔を見合わせます。「完成した家の庭に、ハナミズキを植えたんです。家と一緒に年を重ねながら、だんだん大きくなる木を見上げて、『住みはじめたときに植えた木だね』って振り返れたら素敵ですよね」(正彦さん)
「栖」を構える場所として Iさんが選んだのは、市街地から少し離れた高原。見晴らしや風通しのよさに惹かれたといいます。
ログハウスは、ラインナップのうち中くらいのサイズにあたる「M40(よんまる)」に決めました。
「遊びに来てくれる友達と一緒に楽しむにも、2人でゆっくり過ごすのにも、ちょうどいいサイズ感だと思いました」と正彦さん。栖ログのサイズに合わせ、引っ越しの前に、2人でいらないものを処分したそうです。
「実際に住んでみて、すべてにおいて『ちょうどいい』と感じています。キッチンで作った料理をテーブルに運ぶときの距離も、遠すぎなくて心地いいんですよね。けんかをしても閉じこもる場所がないし、アパートに住んでいたときよりけんかしなくなったよね」とてるみさん。「小屋裏のあっちとこっちに離れていても、空中廊下の真ん中で歩み寄って仲直りしちゃいますね」と正彦さんも笑顔を見せます。
アナログだからこそ味わえる楽しみ
ご夫妻の朗らかな人柄に惹かれ、Iさんの栖には、たくさんの友人たちが訪ねてきます。正彦さんは、子どもたちが遊ぶためのブランコや、空中廊下の安全柵を手作りしました。
「アパートに住んでいるとき、自分の家のために手を動かしてものを作ることは、ほとんどなかったです。栖ログに住みはじめて、価値観が変わりましたね。『ほしいものがあるから買おう』ではなく、いったん立ち止まって『自分で作れないかな』って」(正彦さん)
ボタンひとつでお湯が沸き、料理ができる便利な時代。「でも、便利さを求めるときりがないんですよね。自分で薪を割って、ストーブの火を眺めながらゆっくりコーヒーを飲む。アナログだからこそ味わえるそんな時間が好きです。本当はガスレンジもかまどにしたいし、お風呂も薪で沸かしたいくらいなんですよ」と正彦さん。
「BESSの家は、建てた後も手入れが必要です。プロにお願いすることもできますが、それだけじゃ面白くないと思っていて。自分で手をかけるのが楽しいんですよね。住みはじめて1年も経たないうちに壁を塗ったら、『さすがに早すぎます』って施工時の現場監督さんに笑われました」(正彦さん)
一緒に年を重ねていく、栖ログは「家族の一員」
車にサーフボードを積み込んで、日本全国を旅してきたIさんご夫妻。これまでの総走行距離は、実に35万キロを超えるそうです。「今でも、もちろん旅は好きです。でも、栖ログで暮らしはじめて、家仕事、庭仕事の楽しみが増えました。以前は、一度出かけると5日くらい車中泊することもあったんですが、今は家を空けても1泊くらい。早く帰って、家のことをやりたくなるんです」と正彦さん。
「旅先にいても、おうちに帰ってゆっくりしたいって思うよね」とてるみさんも頷きます。
「夕方、仕事から帰って、妻がまだ帰宅していなくても、家に『ただいま』って言っちゃうんですよ。栖ログが『家族の一員』みたいな感覚です。木材って生きているから、余計に家族という感じがするんでしょうね。今は友達がたくさん遊びに来てくれますが、10年、20年と時が経てば、夫婦2人で過ごす時間が増えるかもしれない。そんな移り変わりにも寄り添ってくれる、一緒に年をとっていく楽しみがある家だと思います」(正彦さん)
おふたりには、この場所でやってみたいことが、まだまだたくさんあります。庭に芝を敷いて物置小屋を作りたいし、星を見ながら入れるドラム缶風呂も設置したい。BESSのログ小屋「IMAGO」にも興味があるのだとか。小さな「栖」を起点にしたIさんの暮らしは、これからますます大きく広がっていきそうです。
この記事の家
栖ログ
小屋でありながら、本物のログ。
今までと全く異なる平小屋(ひらこや)という新分野。
大空を飛ぶ鳥のように、自由で、軽やかな暮らしのための「栖(すみか)」です。