これか!愉化

愛犬との日常も、時間が経つほど色濃くなる。
時間を通して味わい深くなる日々の記憶の積み重ね。

#
05

やついいちろう

時間が生む独特の風合いや深みを愛する人にとって、経年劣化はむしろ「経年愉化」。
この番組では、経年をポジティブに受け止め、自分だけの楽しみ方を見つけている人を訪ねます。

今回は、愛犬家として知られるお笑い芸人のやついいちろうさんにお話を伺いました。
「思い出は時間が経っても消えないしむしろいい匂いになる。長年ペットと共に暮らす中で、自分の考え方も変化しました」と語るやついさんが考える経年の面白さを探っていきます!

\ 本編はYouTubeにてお楽しみください! /

夫婦二人の生活を一変させた新たな家族との出会い

13歳のこぶしくん(左)と2歳のこはだちゃん(右)。

今や生活に欠かせない大事な家族と最初に出会ったのは13年前。当時妻と一緒に「こぶし」と名付けた空想上のエア犬を飼っていたのですが、そのこぶしを具現化したようなパグにペットショップで偶然出会ったのがきっかけです。

11年経ってこぶしが尿管結石になった時、愛犬がいなくなってしまうかもしれない不安から二匹目となるこはだを迎え入れました。犬って、僕が家に帰るだけでとにかく喜ぶんですよ。自分以外の誰かをこんなに毎日喜ばせられるって、健康にも精神的にもすごく良く作用していると思いますね。

時間が経っても二匹で仲良く受け継ぐベッドとおもちゃ

二匹が大好きな「Barbour」のベッドに横になるこぶしくん。2代目導入以降はお下がりをこはだちゃんが使っている。

人間でも長く一緒にいると似てくるってよく言いますけど、こぶしとこはだの好みも似ているなと感じることがよくあります。例えば「Barbour」のベッドは、これ以外では寝てくれないくらい2匹のお気に入り。それぞれ使えるように同じものを追加で買ったくらいです。

ピンクのおもちゃは、昔からこぶしがよく遊んでいたものが、気づけばこはだのお気に入りに。ボロボロだし、何が良いのか全くわからないんですが、チラ見せするだけでかなりの食いつきよう(笑)。こぶしとこはだにとって何にも代えられない大事なものなんだと思います。

その時に刻んだ思い出はゆっくり時間をかけて愉しむ

やついさんが着用している単独ライブのグッズにも、こぶしくんとこはだちゃんのプリントが施されている。

小学生くらいの時から、消えてしまうものやすぐにダメになってしまうものを買うことがあまり好きではありませんでした。お菓子を買うなら単行本の漫画を買った方がいいじゃんと思うタイプだったし、今でもできるだけ長く使える良いものを選びますね。

でも、思い出が宿っているものは別。その瞬間の記憶を刻んだものって、時間が経てば経つほど味わい深くなると思うんです。愛犬との時間も、時間を重ねるほど愛おしくなっていますし、今は老犬こそ可愛い、そう思いますね。

やついいちろう

お笑い芸人/DJ/俳優

1974年生まれ、三重県出身。1997年、お笑いコンビ「エレキコミック」を結成。2009年、DJとしてCD「DJやついいちろう1」をリリース。多数の音楽フェスやイベントに出演。12年より渋谷で出演者最大規模のカルチャーフェス「YATSUI FESTIVAL!」を開催し、好評を博している。主な出演作に、映画『461個のおべんとう』、ドラマ『日曜の夜ぐらいは...』など。NHKでは、連続テレビ小説『ひよっこ』、『シャキーン!』(ネコッパチの声)に出演。

なになに?経年愉化トップ