海にも山にも近く、市街地からもほど近い秋田県中心地に暮らすIさんご家族。
「僕がこだわったのは、みんなで同じ空間と時間を共有できる一体感です。1階も2階も出来るだけ個室をつくらず仕上げてもらい、生活の変化に合わせて必要に応じて壁を設置すればいいと考えました。
吹き抜けの開放感もあって、この家自体がワンルームのような感覚で暮らしています」
同じ時を分かち合える空間
今回のワタシ:秋田県 I家のご主人
こんな暮らしがしたい、という夢は、人それぞれにあるもの。
この連載では、大きな夢から小さな夢までいろんな人に
「自分が決めた、こだわり・思い入れのある場所」をインタビュー。
十人十色の「ワタシの場所」を紹介します。
今回のワタシ
ご主人、奥さん、長女(高2)、長男(中3)、次男(小2)の5人暮らし。
今回のワタシは、ご主人。
「ワタシが決めたのは
一体感のあるスペースです」
家が建って、丸17年。
「子どもたちが自立して家を出ていくまでの、成長する十数年という時間を見守りたくて、仕切らずここまでやってきました。
同じ空間でずっと過ごしているからか、子ども3人は仲がいいですね。上のふたりは部活で夜遅く帰ってくるようになったけど、家にいるときは3人集まってカードゲームをしたりしています」
一方で、2階のロフトスペースを分け合う高2の長女と中3の長男からは、「自分の部屋がほしい」と言われたことも。
「その気持ちは大切にしたいですよね。うちは目の前に妻の実家があり、空き部屋があったので、今はそれぞれ一部屋ずつ使わせてもらっています」
いちばん気に入っている広い土間も、一体感に欠かせません。
「ここは、外と家の中とをつなぐ場所。僕は、自宅で仕事をしているのでお客様と打ち合わせをしたり、趣味の自転車やスキー板を手入れしたり、子どもたちは宿題をすることもありますね。土間の扉を開け放つと、庭とひと続きになるところも気に入っています。
子どもたちの成長に合わせて、いろいろな仲間が集まってくるようになったのも、この家のおもしろいところ。内と外に垣根がないオープンな家だからかな?(笑)」