「吐露byBESS」、啄木鳥通信で連載中!
この「吐露byBESS」は、BESSの季刊誌「啄木鳥通信」でも連載中です。
「吐露」のほかにも、BESSにつながる特集記事や、商品開発の裏話など、BESSの新たな一面が発見できる、読み応えたっぷりの記事が満載。全国の展示場で登録していただくと、毎号ご自宅にお送りいたします。ぜひ、お近くの展示場でお申し込みください。
Vol.09
美人は三日で飽きる――って、おいら、美人と付き合ったことないから、しかとは言えないけど、わかる気がするなあ。飽きるっていうんじゃないけど、絶世の美女と一緒に暮らすとなったら、こっちも知らずカッコつけちゃって、四六時中くしを片手にゴワゴワの毛をなでつけたり、目ヤニがこびりついていないか鏡を気にしたり、背中が張って肩が凝って、おいら、三日で逃げ出しちゃうかもね。
「程々の家」の節が気になるって?仕上げが気になるって?要は、ツルツルスベスベのお肌の家がいいってこと?好みは人それぞれだけど、ご覧の通り、あいにくBESSには“お肌美人”はいないんだよね。なぜかって?よく「僕は〇〇を家に持ち込まない主義だ」なんていう言い方があるけど、それにならって言うと、「BESSは緊張感を家に持ち込まない主義だ」。これもまた人それぞれだけど、「なるべく緊張感のない暮らしの方が楽しんじゃないの?」ってBESSは考えているから。
壁も床もピッカピカ、仕上げはピシッと隙のない出来映え――それをお望みなら、無垢材でなく、薄板を接着材で張り合わせて木目柄をプリントした合板を使えば、節もないし、木目は流麗で(いわゆる“木目調”っていうやつね)、仕上げは寸分の狂いもなくて、“気になる面”もなくなるんだろうけど、それと一緒で、“なつかしい”“せっかくのいい雰囲気”も消えてしまう、それは間違いないよ。プロとして、それをわかった上で、つくってるんだから。それに、だいいち、家の方が(皺やシミのある)人間より“完璧”になってしまったら、かえって窮屈で、暮らしに緊張感が走るんじゃないかなあ、美人と、それも天然の美人でなく、“整形美人”と暮らすみたいに。
造りすぎず、飾りすぎず、“程々”を良しとする――
それが「程々の家」のこころだよ。
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