Vol.21

真夏の白昼夢

ファントムとかいうモデルハウスで、炎天下、玄関もわからず、黒い壁の前をウロウロさせられました。()かされた気分で怪しげなうす暗い穴にもぐると、また目の前に壁!肘に何かぶつかったので、肘鉄を喰らわせるつもりでグイッとやると、アラ不思議、扉が開いて、その向こうには・・・今までのじれったい気持ちを包み込むような大空間に、明るい光と木の香り・・・あの黒い壁からは想像もつかない別世界が!熱にやられて、白昼夢でも見たのでしょうか?

BIGFOOTBOY

もし道で突然、好きな英語は?って聞かれたら(そんなシチュエーションあるのかよ!)、迷わず「LoveとPeaceと、Another!」って答えるな(前のふたつは半分冗談だけど)。この季節、“Another glass of beer,please!(ビールもう一杯!)”っていう言い方にもググッとくるけど、Another side(向こう側)とかAnother story(別の話)とか、「何それっ?」って想像(イメージ)の風船がふくらんで、気分が浮き立つ、おいら好みの言葉だな。考えてみると、おいらがたどってきた道も、小さい頃からずーっとAnother way。「もうひとつの道」っていうより、「裏道」って言った方がしつくりくるけど、メインストリートとは無縁に、ひとり歩いてきた。トゲある野草もいっぱいだけど、()かされることなく勝手にやれて、おいらの性に合ってるな。
ファントムの世界も、言ってみれば“Another world”。こっち側の世界に対して、「もうひとつの世界」。薄暗い穴の向こうに、楽しい世界が待っている。ファントムだけじゃなくて、BESSのほかの家もみんな、そしてBESS展示場だって、きっとAnother world。しがらみや見栄(みえ)世間体(せけんてい)から解放されて、青空に浮かぶ白雲みたいに自由な心で、ゆったりとひとときを楽しむ。白昼夢?そうかもしれないね。浮生(ふせい)夢のごとし。どうせこの世は夢かうつつか・・・だから、人生楽しんだもん勝ち、そうじゃない?

最後に、とっておきのAnotherをひとつ。「風と共に去りぬ」のラストシーン、ヒロインのスカーレット・オハラが、愛する夫レット・バトラーに去られて、孤独の中でつぶやく台詞(せりふ)“Tomorrow is another day. ”(明日は明日の風が吹く)――おいらの座右の銘さ。


「吐露byBESS」
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